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【動画】奄美大島で今夏に発生したサンゴの白化現象=興克樹さん撮影

 鹿児島県奄美大島で今夏に発生したサンゴの白化現象で、サンゴの61・2%が死滅したとする調査結果を奄美海洋生物研究会(興克樹会長)が発表した。多くのサンゴが死滅した1998年の大規模白化に匹敵する規模で、夏場の平均海水温が2023年より1~2度ほど高かったことが影響したとみている。

 調査したのは奄美大島海域の63地点。8月に発生した白化現象の状況を確認するため、10~11月にシュノーケリングによる目視で海底の生きたサンゴの割合や死滅率などを調べた。

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白化により死滅したテーブル状のサンゴ=2024年10月18日午前8時40分、鹿児島県奄美市笠利町の笠利湾、興克樹さん提供

 その結果、すべての調査地点で白化によるサンゴの死滅を確認。奄美市の笠利湾や大和村の思勝湾など湾内やリーフ内での死滅率が高かった。逆に瀬戸内町の大島海峡やリーフ外での影響は軽微だった。テーブル状や枝状のミドリイシ類の群体が多く死滅していた。

 白化の要因とみられる海水温は平均で7月が30・2度、8月は30・4度と高く、特に8月は前年より2・1度高かった。台風の接近が少なく、海水温の高い状態が続いた。

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白化により死滅したサンゴ=2024年10月17日午後2時5分、鹿児島県大和村の思勝湾、興克樹さん提供

 奄美では98年に大規模白化で多くのサンゴが死滅。さらに天敵のオニヒトデの大量発生などで打撃を受けた。その後、数年おきに白化が発生していたものの、回復傾向にあった。興会長は「98年から回復していただけにショックだ。ただ、深い場所のサンゴへの影響は少なく、オニヒトデの大発生の兆候もないため、回復は早いと期待している」と話した。

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白化により死滅した枝状のサンゴ=2024年10月1日午後0時10分、鹿児島県奄美市の大浜海岸、興克樹さん提供
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白化から回復したサンゴ=2024年11月5日午前10時49分、鹿児島県瀬戸内町の大島海峡、興克樹さん提供
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白化から回復しているサンゴ=2024年10月17日午前11時57分、鹿児島県大和村の徳浜、興克樹さん提供)

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